2020年5月22日
【与野党政調会長会談】事業者の家賃、学生支援、雇用調整助成金など、経産省・文科省・厚労省から対応状況をヒアリング
逢坂誠二政務調査会長は22日、自民党の岸田文雄政務調査会長と国会内で会談。(1)事業者の家賃(2)学生支援(3)雇用調整助成金――を中心に、経済産業省、文部科学省、厚生労働省から対応状況をヒアリングしました。会合には財務省も出席しました。
21日の会談の内容についてはこちら
https://cdp-japan.jp/news/20200521_2987
■政府の対応状況
(1)事業者の家賃支援
○複数店舗を持つ事業者への支援
(政府)対応していく。具体的な対応方法はこれから○新規事業者への支援
(政府)想定外だった、何らかの方法で対応したい○4月からの遡及も含めた迅速な支援
(逢坂)領収書があるので、4月にさかのぼって給付ができるのではないか
(政府)申請があれば先々の分まで一括で行うなどを検討、迅速に給付できるように努力をする(2)学生支援
○一時金について
(逢坂)形式要件にとらわれず、実際の状況をみて、本当に困っている学生にお金が届くよう改めて要請○授業料の減免
(政府)大学が独自に減免したものについて、国がどう支援できるか検討中○授業料の減免の規模
(逢坂)1次補正予算で7億円が計上されているが、規模が小さい
(政府)※明確な話はないが、7億では少ないという認識があると受け止めた(逢坂)○奨学金返済の猶予
(政府)申請書一枚ですぐに猶予できる方向へ変更する
(逢坂)返済猶予期間は現在10年だが、現下の状況を鑑みて柔軟に対応できるよう検討を求める
(政府)検討する(3)雇用調整助成金関係
○上限
(政府)1日1万5000円を上限にやっていく○休業手当を受け取れなかった方への直接給付
(政府)月33万円を上限にやっていく○失業給付の拡充
(逢坂)さまざまな支援が受けられる前に失業した方への支援を
(政府)失業給付の期間を延ばす方向で検討中(※)、具体的な期間はこれから
(逢坂)期間を延ばすだけではなく、現下の状況を鑑みて給付額の引き上げの検討を
(逢坂)休業給付・失業給付は辞める前一定期間で算定するが、現下の状況で賃金が従来より下がっており、低く算定される懸念があるので、ルールの見直しを※仕事に就くのに時間がかかり失業期間が長くなることが想定されるので期間延長を検討
(4)その他
○児童扶養手当
(逢坂)昨日、与党の内容は決まっていない状況であったが、拡充の報告では一致していると理解○教育現場の人材確保
(逢坂)新しい生活様式を前提とした学校再開では人手不足の懸念がある、人材確保の予算を2次補正予算に計上することを要請○文化芸術の活動を支援するための基金創設
(逢坂)与野党で個別に話を聞くと賛同する声があるので、新たに要請○性風俗産業を持続化給付金の対象に
(逢坂)対象になっていないので対象とするよう要望※会談後の逢坂政調会長の取材をもとに作成
会談後、逢坂政調会長は記者団の取材に応じました。記者からの会談内容以外の質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。
Q:国家公務員法改正案で政権側が公務員の定年年齢引き上げについても見直すという動きが出ていますが、政調会長としての見解は
政府はこれまで少子化や高齢化、そういうことで公務員・民間に限らず働ける方々の働く年齢を引き上げていこうという基本姿勢だったと思う。
もし、その基本姿勢が変わってない中で、今回取り下げるということであれば、どういう事情で取り下げるのか明確にしなければならない。
特段の理由もなく取り下げるのであれば、今まで政府の訴えてきたことは一体何だったのか。
今回の国家公務員法改正、あるいは検察庁法改正の抱き合わせの法案の審議の中でも、政府は自衛隊のことも検察庁のことも言わずに、「国家公務員、国家公務員」ということだけを繰り返し言ってきた。
主張が変わったのであればどういう点で変わったのか、やはり説明をしないと、なかなかコメントのしようがない。
Q:政府自民党の中で、コロナの影響で民間が苦しんでいるなか、公務員だけを定年延長させるのはいかがなものかという論調もあり、こうした説明をどのように思うか
もしそれが与党の主張であり、ある一定の年齢になっても働き続ける社会を作っていこうという基本姿勢が変わらないのであれば、これは例えですが、施行期日を後ろ倒しするなどのやり方はあると思う。今回のコロナの混乱が収束した後に施行期日は考えるとか。
それであるならば私は、政府の姿勢は終始一貫していると思う。