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2020年1月31日

【予算委】衆参両院予算委で集中審議 参院で石橋議員が質問

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 衆参両院の予算委員会で31日集中審議が行われ、感染が拡大する新型のコロナウィルスへの対応や総理主催「桜を見る会」の私物化疑惑、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)をめぐる汚職事件等について安倍総理ら政府の見解をただしました。衆院では共同会派「立憲民主・国民・社民・無所属フォーラム」から山井和則、奥野総一郎両議員が、参院では共同会派「立憲・国民.新緑風会・社民」から石橋通宏、矢田わか子両議員が質問に立ちました。

 石橋議員は、(1)新型のコロナウィルスの指定感染症法での類型引き上げ(2)安倍総理とその後援会が「桜を見る会」を私物化していた疑惑(3)補正予算案で多額に計上された防衛省予算のうち、いわゆる「兵器ローン(歳出化経費)」に充てられていることの財政法上及び財政民主主義上の問題等(4)沖縄県民の民意に反して強行されている名護市辺野古の米海兵隊新基地建設工事にかかる諸問題(5)宮古島で建設が強行されている地対艦・地対空ミサイルの弾薬庫(火薬庫)建設にかかる諸問題――等について取り上げました。

 新型のコロナウィルスの対応をめぐっては、世界保健機関(WHO)の緊急事態宣言を受け、安倍総理は同日午前の衆院予算委員会で、2月7日施行予定だった感染症法の「指定感染症」と検疫法の「検疫感染症」に指定するための政令を「1日から施行する」と表明。同法は、感染症の予防や患者に対する医療措置について定め、強制入院や就業制限などの根拠となる法律で、感染症を感染力などの危険性に応じて1から5類に分類しています。

 こうした議論を受け石橋議員は、同日の政府対策本部で施行の前倒しをしながら類型を上げていく議論がなされたかのかを質問。指定感染症の類型および、検疫感染症の2条3号に基づき政令で指定する感染症から2条2号に指定する感染症に引き上げることで、「隔離」「停留」といった強制措置を講じることができると指摘しました。

 加藤厚生労働大臣は、「会議ではその議論はなかった」「人権とのバランスをどう図るかだ」などと答弁。石橋議員は「人権には自由権と社会権がある」と主張し、類型の引き上げの検討を求めました。また、現在自己負担としている感染症の疑いがある人が診療、検査を受ける場合の費用については、武漢市滞在歴のある人など一定の負担があってもいいのではないかと提起し、この検討とともに早期にメッセージを発信してほしいと要請しました。

 30日に成立した補正予算については、第2次安倍政権発足以後、毎年防衛省の予算が増額。しかも当初予算に計上すべきものを補正予算に付け替えていることにあらためて触れ、「毎年社会保障費は削減されている。消費税を引き上げ、国民生活は苦しくなっているなかでこんなにも防衛予算を膨張させ、しかも中身はアメリカからの武器装備品の爆買いというのは決して許されない」と批判。安倍総理は「当初予算成立後も刻々と変化する安全保障環境や自然災害への対応のため緊要性のある経費を計上している」などと強弁しましたが、石橋議員は「いまの答弁は完全に破綻している」と断じました。今年度の防衛省の補正予算案4287億円のうち、ミサイルや戦闘機などの「兵器ローン」の返済が3807億円と89%を占め、そのうちの約半分の1773億円は米国政府の対外有償軍事援助、いわゆるFMS調達の支払いに充てられているとあらためて述べ、「なにが緊要か。当初予算の議論のときに分かっているはずなのに、なぜわざわざ補正に付け替えてごまかしのような予算を組むのか」と問題視しました。

各年度毎の当初予算および補正予算の推移.jpg

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