2018年4月6日
イラク日報、空自で発見に「やっぱり」と辻元国対委員長
小野寺防衛大臣が6日の記者会見で、防衛省が保存されていないとしていたイラク派遣の日報が、航空幕僚監部にも残っていたことを発表。これを受け、辻元清美国会対策委員長は国会内で記者団の取材に応じ、「やっぱりという感じ。『航空自衛隊にも日報はあるだろう』ということは、昨年の審議のときから私たちは指摘してきた。特に、航空自衛隊のイラクでの活動は、武装した米兵の運搬をしており、国会でも当時から『武力行使と一体化ではないか。軍事活動の一環だ』と問題点を多々指摘してきた案件であり、隠しきれなくなったのではないか。陸上幕僚長が昨日会見されていたが、防衛省ぐるみということになるのではないか。シビリアンコントロールが本当に心配だ」と述べました。
今後国会での審議に向けて、「なぜ私たちが指摘したときにきちんと探さなかったのか、何を隠したかったのかといった点について一つひとつ明らかにしなければならない。航空自衛隊はバクダットの空港を使って活動もしていた。そこに砲撃弾を撃ち込まれたとか、当時のニュースでも航空自衛隊の活動については問題視されてきた。(08年の)名古屋での訴訟でも、米軍の兵士を運んでいることは憲法違反に当たるのではないかという判決が出た事例もある。安全保障委員会では、日報がどういう経過で発見されたかだけでなく、今からでもイラク戦争の検証、イラク戦争で自衛隊がどのような活動をしてきたのかという検証をやるべきだ」と指摘しました。
こうした問題が相次ぐ事態に辻元委員長は、「4日は『レッドカード』、5日は『底が抜けた』と申し上げたが、もう言葉が出ない。怒りやあきれではなく、これでいいのかという深刻な気持ちになっている」と発言。「明日も何か出るのかしらと思わざるを得ない。安倍総理は一つひとつのことについてきちんと謝るべきところを謝っていない。そうしたなかでどんな政策や外交を展開されても、『民信無くば立たず』ということになるのではないか。まず自分の足元を見つめていただきたい」と述べました。