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2020年4月8日

34万人の聴覚障がい者に電話利用の円滑化を~総務部会がヒアリング

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 共同会派の総務部会が8日、国会内で開催され、「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案」について、総務省およびNPO法人インフォメーションギャップバスターからヒアリングを行いました。立憲民主党からは、総務部会の高井崇志部会長、江崎孝、亀井亜紀子両副部会長、長尾秀樹事務局長、山花郁夫・障がい者・難病PT座長、吉川沙織参院議員などが出席しました。

 「電話リレーサービス」は、通訳オペレータ(手話通訳者など)が手話/文字と音声を通訳することで、聴覚障がい者の電話利用を仲介するシステム。すでに日本財団などがモデルプロジェクトを行っている中、利用の円滑化のために制度化が求められてきました。

 本年2月、「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律案」が国会に提出され、今年度中に成立・施行させ、来年度からは、日本に約34万人いる聴覚障がい者、およびその方々と電話で意思疎通をとりたい方々のために、新しい公共インフラとしてサービスの開始を目指します。

 総務省からは、法案の概要について説明を受けました。法案のポイントは、国による基本方針の策定と、電話リレーサービスに関する交付金制度の創設。大きな目標は、(1)24時間365日利用可能にする(2)110番や119番通報も可能にする(3)耳の聞こえる人から聞こえない人への通話など含め、双方向コミュニケーションを可能にする―― の3点。「通訳方式は手話・文字の両方」「利用料金は耳の聞こえる人の電話料金と同様、音声認識やAI(人工知能)の技術開発を推進」等についても、基本方針に定める想定となっています。

 NPO法人インフォメーションギャップバスターの伊藤芳浩理事長からは、法案に対して以下の要望が出されました。
1. 電話リレーサービス経由の通話は、本人からの直接の音声通話と同等に扱うことを追記(クレジットカードなどの本人確認を可能にする)
2. 電話利用事業者の責務として、聴覚障がい者などの電話利用に対する協力などを追記(いたずら電話と誤解されるなど、電話リレーサービスの説明が求められる場合があるため)
3. 対象として聴覚情報処理障がい者(APD、聞こえすぎる障がい)を追記
4. 聴覚障がい者などが音声を使用して話すケースを追加
(高齢で耳が遠くなった人などのための、音声で話し文字で受け取るサービス。米国では法律で規定されている)

 両者からのヒアリングを受け、参加議員らはオペレーターの人数および能力の担保、仕事として電話を使う際の機密情報保持、本人確認をめぐるトラブル、緊急通報サービスにかる重責等の課題について意見を交わしました。