2020年2月29日
安倍総理会見を受けて(コメント)
2020年2月29日
安倍総理会見を受けて(コメント)
立憲民主党政務調査会長
衆議院議員 逢坂 誠二
本日の記者会見で、安倍総理から、現時点での新型コロナウイルスへの政府の対応が説明されたが、期待に比して、施策の内容や国民へのメッセージに新味はなく、大変残念だ。
新型コロナウイルス感染は既に誰から感染するかもわからない状態であり、全国各地に不安が広がり、経済をはじめあらゆる分野に深刻な影響が及んでいる。ところが、経済支援や休業補償はなお限定的であり、コロナウイルスによる被害と同程度に、経済的被害の拡大が強く懸念される。
加えて、政府の施策により、現場では様々な混乱が生じている。たとえば、一昨日、総理が突如として全国の小中高校及び特別支援学校の臨時休業を要請すると発表したが、ネットによる授業の提供などの代替措置も提供されず、学校、家庭、企業など、各現場は大きく混乱している。
このような混乱が続いているにも関わらず、本日の記者会見では、これまでに講じてきた措置を繰り返すばかりで、正規・非正規を問わない新たな助成金制度についてもその具体的内容は不明である。また、新たな立法措置や野党への協力要請などにも触れたが、これも内容が全く不明である。
対策の具体的な経費については、約2700億円程度の予備費を活用するとするが、2020年度予算案の審議にあたっては、立憲民主党など野党が提案した、コロナ対策費を大幅に増額した組み替え案に与党は反対しており、本当に混乱する経済への対策として、このような額で十分であると考えているのか、疑問を抱かざるを得ない。経済的影響を最小限に食い止めるためにも、大規模な財政措置を至急講ずることを求める。
新型コロナウイルスから、国民の命や暮らしを守ること、日本の経済を守ること、そのためにあらゆる政策を、与党・野党・政府、それぞれの立場を越えて講ずる必要があり、立憲民主党は最大限協力をしていくことに変わりはない。引き続き、新型コロナウイルスを早期に封じ込め、収束させるため、具体的な施策を早期に、そして着実に進めることを強く求める。