2019年5月10日
【参院本会議】大学修学支援法に対し神本議員が反対討論
参院本会議で10日、内閣提出の「大学等における修学の支援に関する法律案」(大学修学支援法案)の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決、成立しました。
採決に先立ち、立憲民主党・民友会・希望の会を代表して討論に立った神本美恵子議員は、冒頭自民党の萩生田光一幹事長代行の消費税率引き上げ延期ともとれる発言に触れ、「消費税率引き上げの延期については、経済状況を踏まえしっかりと議論していくべきこと。そうであればこそ、野党が要求している予算員会をすぐにでも開くべきではないか。議員の3分の1の署名をもって開会を要求した予算委員会を与党議員が欠席するなどという行為はまさに恥ずべき行為だ」と指摘しました。
本法案に反対する理由について、(1)「高等教育の無償化」と銘うちながら、無償化の理念であるべき「すべての子どもの学ぶ権利の保障」としての「教育の機会均等」が明示されず、少子化対策、貧困対策にとどまっていること(2)現行の大学等が中間所得層まで対象に行っている授業料減免への予算措置が新制度の導入により縮小・後退するのではないかという点(3)支援対象とする大学等と学生に機関要件と成績要件を課していること――等を挙げました。
神本議員は「高等教育の無償化とは、まずは高すぎる授業料を引き下げ、希望するすべての子どもの高等教育の機会を保障することである」と強調した上で、「安倍総理が喧伝する『高等教育の無償化』とは、真の無償化とは全くかけ離れたニセ看板であり、立憲民主党・民友会・希望の会は、憲法で保障する学ぶ権利、教育基本法で規定する教育の機会均等と大学自治の尊重を基本とした高等教育の漸進的無償に向けて全力で取り組むことをお誓いする」と決意を表明し、討論を締めくくりました。