2018年3月8日
財務省のゼロ回答に「国会への冒涜」野党6党が抗議
立憲民主、民進、希望、共産、自由、社民の野党6党の幹事長・書記局長と国会対策委員長は8日午前、国会内で会談し、今後の国会対応等について協議しました。同日の参院予算委員会では、財務省が理事会に提出した決裁文書「原本」の写しがすでに国会議員らに開示されていたものだったことを受け、立憲民主、民進、共産と希望の会(自由・社民)の野党各党・会派が抗議、与野党の合意がないまま委員長の職権で委員会が開催されました。
福山哲郎幹事長は会談後、「国会の審議が空転し、混乱をしているのはすべて財務省の対応に起因するものであり、政府・与党の責任だ。日本の政策決定における大変大きな問題であり、国会への冒涜(ぼうとく)、国政調査権への蹂躙(じゅうりん)だと言わざるを得ない。本日、参院予算委員会の理事会に提出された文書は、これまで国会議員に提出されたものとまったく変わらず、このことをもって文書を提出したと認めるわけにはいかない。さらには、別の文書の存在についても全く明らかにせず、昨日(7日)までと同じ状況、全くのゼロ回答だ」と、あらためて政府・与党の対応を批判。また、参院予算委員会の理事会に資料が提出されたのは、与党の幹事長・国会対策委員長会談の要請に応じたものだという経緯にも触れ、「与党はこのことについてどのように考えているのか、与党の面子もつぶされたものであると言わざるを得ない」と指摘しました。
そのうえで、「野党は一致して国会法104条に基づく資料の提出を与野党合意のもと予算委員会で議決をするように求めていきたい。一方で、こういった資料の提出状況、ゼロ回答であるにもかかわらず、参院の予算委員会を強行して開会したことは断固として許すことはできない。ましてや、野党の質疑時間をから回しし、時間を消化したというのは本当に不届きな国会運営であり、強く抗議する。最低限2種類の別の文書があるかどうかを明らかにするべきであり、このことを強く財務省に求めていく」と述べました。
こうした状況を受け、衆院の本会議は流会、参院では予算委員会の流会を求めて与野党の国対委員長会談が断続的に協議しています。
野党6党は、同日午後には国会内で集会を開催。福山幹事長は、「最低限、別の文書があるのかどうか、賛否を明らかにするのが国会の対応に協議に応じる最低の条件だ。一致結束して戦っていきたい」とあいさつしました。