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2020年7月16日

【参院予算委】新型コロナ感染再拡大にも「あまりにも認識が甘い」と政府の対応を批判 杉尾議員

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 参院予算委員会で16日午後閉会中審査で「新型コロナウイルス感染症への対処等」に関する集中審議が行われ、参考人として新型インフルエンザ等対策有識者会議・新型コロナウイルス感染症対策分科会会長の尾身茂氏、東京大学先端科学技術研究センターがん・代謝プロジェクトリーダーの児玉龍彦氏、公益社団法人東京都医師会会長の尾崎治夫氏が出席しました。

 参院会派「立憲・国民.新緑風会・社民」から質問に立った杉尾秀哉議員は、(1)新型コロナ感染再拡大(2)休業要請、GoToキャンペーン、持続化給付金――等について取り上げ、政府の見解をただしました。

 新型コロナウイルスの感染症をめぐってはまず、東京都で同日新たな感染者数が280人台と過去最多との速報が出たこと、また15日の国内感染者は452人と、これも過去最多であったことなどを受け、「いったん収束した感染が再び拡大している。いったい何が起きているのか。いわゆる第2波の予兆と考えていいのか」と質問しました。東京大学先端科学技術研究センターの児玉氏は「私は今日、極めて深刻な事態を迎えつつある東京の『エピ・センター』(感染集積地)化という問題に対して、国会議員の皆さまに全力を挙げての対応をお願いしたくてまいりました」と切り出し、コロナウイルスを追跡しているなかで気づいたという、エピ・センターに言及。「クラスターとエピ・センターはまったく違う。一定数の無症状の方が集まり、PCR検査で陽性の方でも無症状の方を見ていくと抗体が作られない方がいらっしゃることに気が付いた。(1―4月の)第1の波、第2の波のときにこれをきちんと制圧して、無症状の感染者もなくしていくことを行うべきであったのに行われず、実際に東京のなかにエピ・センターが形成されつつある。国が総力を挙げて制圧しないとミラノ、ニューヨークの二の舞になる」と警鐘を鳴らし、国会に迅速な対応を求めました。

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 杉尾議員が具体的にどうすればいいのかと尋ねると、児玉氏は「今一番大事なのは感染集積地と、そうでないところを分けること。全国一律のステイホームがなぜ間違いかというと、20世紀のスペイン風邪の頃は一律に『マスクをしましょう』『距離をとりましょう』『追跡をしましょう』だったが、21世紀は基本的に遺伝子工学と計測化学、情報科学を用いて感染集積地をしっかり指定して、その面を制圧する、面の制圧を次々と行うこと。コロナウイルスの一番の問題は、クラスターではなくエピ・センターを形成すること。無症状の人から発症する。致死率も一見低く見えるが時間を追ってその率が増えていく」と指摘。大規模なPCR検査を実施するなどして制圧を図ることが急務だとして、具体的な計画も提案、「総力を挙げて投入して、責任者を明確にしてトップダウンで前向きの対策をただちに始めること。今日の勢いでいったら来月には目もあてられなくなる。交差免疫のある東アジアの日本であれば必ずできる」と力を込めました。

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説明をする児玉龍彦氏

 杉尾議員は、こうした児玉氏の発言を受け迅速な対応を迫りましたが、西村経済再生大臣は「疫学的なことについてさまざまな議論があることも承知しているし、いろいろな提案をいただいている。いくつかの共通の認識を持っている」「このウイルスはゼロにすることはできない。どこかに潜んでいる。無症状の何人かの方は感染させるが、多くの方は感染させない、5人に4人は感染させないことも分かってきている」などと答弁。杉尾議員は「あまりにも認識が甘い」と呆れ、クラスターが発生した劇場にいた客がPCR検査を受けようとしたところ、今週金曜日17日まで待たされていることにも触れ、「集中的にやっているとは思えない」と断じました。

 GoToキャンペーンをめぐっては、観光関連産業などから期待する声がある一方で、SNS上で「#GoToキャンペーンを中止してください」がトレンド入り、自治体首長らからも反対の声が上がっていると指摘。医療体制が厳しい地方、離島などで感染者が出たら誰が責任を取るのかとただしました。これに対し西村大臣は、「感染拡大を防ぐ責任は(自分に)ある」と答える一方、「感染防止策を徹底しながら、経済社会活動の両立を図っていくことが大事」「観光庁において適切に判断する」などと、危機感のない無責任な答弁に終始。杉尾議員は、「体調が悪い人は外出、旅行を控えてくださいと言うが無症状の人がこんなにたくさんいる。そんな呼びかけが通用すると思うのか。税金を使う事業であり、もう少し様子を見るべきではないか」と再考を迫りました。

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