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ニュース

2020年1月31日

新型肺炎「時々刻々変わる状況に政府は対応。あらゆることを前倒しで、できることは最大限やっていただきたい」枝野代表

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 枝野幸男代表は31日、定例の記者会見を国会内で開き、冒頭、(1)新型コロナウイルスによる肺炎(2)予算委員会の質疑――について発言しました。

 新型コロナウイルスによる肺炎について国内外の不安が広がっている状況のなか、「緊急事態で時々刻々変わる状況に政府は対応しておりますので、今の段階であまりいろいろなことを、特に表で申し上げるべきではない」と語るとともに、党として早い段階から災害対策局や厚生労働部会を中心に厚生労働省に対してさまざまな提言を直接事務レベルで申し上げていると報告しました。また政府に対して「今後もできるだけあらゆることを前倒しで、できることは最大限やっていただきたい」と話しました。

 予算委員会については、「安倍総理を守るための政府の情報隠しとごまかしが、この一週間でさらに明確になった」として「政府、あるいは総理の発言がまったく理屈に合わず日本語になっていない」「(政府提出の資料の)中身の信憑性自体が信用できない」ということでは、どんな対策・政策を打っても国民の理解は得られないと指摘。こうした状況の政府を1日も早く倒していかなければならないと改めて感じたと語りました。

 記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:維新の馬場幹事長が緊急事態条項の新設について発言。感染症対策と憲法改正を関連付ける発言だが、枝野代表は、感染症対策として緊急事態条項を設置する必要があると思うか

 現行法でできることを適切に行ってこなかったのではないかという疑問を先ほど申し上げました。現行法でできることはまだまだたくさんあります。そして感染症の拡大防止のために必要な措置は、敢えて申し上げれば、あらゆることが現行法制でできます。これを運用するかどうかという行政判断の問題。憲法とはまったく関係ありません。悪ノリというか悪用というか、場合によっては本当に大変な危機になりかねない、あるいは人命に関わっている問題を憲法改正に悪用しようとする、そういう姿勢が許されないんだと思っています。

Q:関連で、自民党の伊吹元衆院議長も緊急事態条項についての発言をされていまが、憲法審査会に今回のような発言が影響を与えるか

 先ほど申し上げたのは、どなたか特定の発言を前提に申し上げたのではなく、この間そうした趣旨の発言がいろいろな方から出てるくることに対してのお答えですので、同じ答えであります。
 憲法審については、まずCM規制をちゃんとやっていただくというフェーズですので、直接は関係ありません。

Q:昨日の石川大我議員の質問に、安倍総理は同性婚を認めるには憲法改正が必要だという趣旨の発言があったが、受け止めを

 そうおっしゃる方たちも現行憲法が制定された時点では同性婚が想定されていなかったことをお認めになっています。これは政府の見解だと思います。想定されていなかったので禁止もされていない。これはまともな法律家であれば常識です。違うことをおっしゃる方はまともな法律家ではないということです。

Q:先日、立憲は不妊治療のWT(ワーキングチーム)を立ち上げましたが、党としてこの問題にどう取り組んでいくのか

 できるだけ早く具体的な結論を示し、各党に呼びかけて実行していきたい。これが最優先だと思っています。保険適用がいいのか、それともいわゆる補助金・助成金的な形がいいのかは、正直いって一長一短があり、どちらの方が間違いなく望ましいということが言いにくいところがあります。これはワーキングチームで当事者の皆さまなどのご意見も聞いて、しかもできるだけ早く前進できるような方法をとっていくことで、とにかく前に進めたい。

Q:国民民主党との合流が当面見送りになったことで、自民党公明党に対抗する野党勢力をどのように結集していくのか。また、代表選規定について、どのように策定していくか

 日本では小選挙区制度の導入以降、一度も単独政権はない、連立政権が現実的であるという趣旨のことを申し上げ続けてきました。そのことと私が共に戦うというお呼びかけをしたことは直接関わりがありません。そして現に、今も、今日も国対では共に戦っております。
 代表選挙規定については、社民党さんがどういう時期にどういう判断をされるかという問題はありますが、社民党さんの状況・事情も理解をしていますので、それも頭の片隅に入れながら、今のわが党の構造の前提で、できるだけ早く結論を出していただこうということで検討委員会にはお願いしようと思っています。

Q:国対では共に戦っているという今の発言に関連し、昨日の参院での補正予算の採決で、共同会派では反対との方針を決めていたかと思うが、一部国民民主党の議員で賛成票を投じる方がいた。こういう状況で共同会派で共に戦っていると言えるのか。また今回のいわゆる造反に対し、会派として何らかの対応する方針はあるのか

 立憲民主党については、衆参共にみんなで決めたことはみんなで守るということで、決定してやらせていただきました。衆院においても同じような事が出来たと思っています。ひとえに国民民主党がまず党内でしっかりとけじめをつけていただきたいし、こうしたことにけじめをつけていただけないと、なかなか共に戦うことは難しいだろうなと思います。

Q:社民党に関して、いつまでという期限を設定する考えはあるのか

 交渉ではなくて話し合いをしておりますし、今円満に前向きな幹事長間の話し合いをしていると承知をしておりますので、外で何か申し上げるべきではないと思っています。

Q:不妊治療の件で、先日第1回目のワーキングチームが開かれてたが、治療の質の担保や医療の標準化についてはどのようにお考えか

 これも保険適用がいいのか、それとも助成措置がいいのかということの難しいポイントの一つだと思う。確かに質の観点から最低限の基準と言いいますか、質の確保・担保は必要だという一方で、急速にさまざまな医療が進歩・進化をしている。保険が適用されていないので全部が自由診療である中で、さまざまな創意工夫というか、努力がなされていることが進歩にもつながっている側面があると。それを完全にふさいでしまうのも、なかなか。さらにいい意味での医療が進んでいく余地があると思っていますので、両立させなければいけない。現場の皆さんの声を早急に集めた中で、まずどこから進めていくのか結論を早く出してもらいたいと思っています。

Q:枝野代表の呼びかけに関するこれまでの経緯を振り返り、どのような感想をお持ちか。そして今後どのように取り組みたいか

 共に戦うことについては、今会派を共にしていただいている皆さん、共有をしていただいていることは確認できたと思っています。その上で、共通しているところと、そうでないところが、ある意味でお互い理解できましたので、そのことを踏まえて、最初から申し上げてる通りいずれにしても連立政権が前提だと思っていますので、しっかりした連立政権を組むための準備を進めていきたいと思っています。

Q:予算委員会について、桜を見る会の追求を昨年末から強めてきた中で現時点での追求の手応えは

 120点です。予算委員会全体を見ていただければ、政府の答弁が支離滅裂であるし、従来の説明を覆せざるを得ないところに追い込んでいます。全体を見ていれば政治が政府としての機能をしていないという状況を明確にすることができたと思っています。

Q:先日のNHK日曜討論の中で枝野代表が「香港や中国新疆ウイグル自治区、チベットなどの人権問題でなかなか納得し難い問題を抱えている」という指摘をし、習近平国家主席の国賓待遇での来日についての疑問を投げかけましたが、改めてお考えを

 あの時申し上げた通りでありまして、ボールはひとえに安倍総理にある。こうした状況でも強引に進めるのかどうか、安倍総理の見識が問われている状況だと思います。

Q:都知事選について、立憲民主党として都知事選の位置づけについて

 党内外にいろいろなご意見があるのは承知をしておりますが、私の意見を聞かれれば、4年前も同じこと言っていますが、皆さんは過大に注目をしますが、東京都知事選挙もいちローカル選挙です。私は埼玉県民ですので私にとっては埼玉県知事選挙の方が重要です。東京都民にとっては重要かもしれません。でもナショナルパーティーとしては、いちローカル選挙という位置づけです。

Q:とはいえ、東京オリンピック・パラリンピックのときの知事ということにもなりますし、世界の顔にもなると思うのですが、そういう意味で候補者や野党共闘をどのように考えているのか

 それは都民が判断することであるし、東京都連が考えることだと思っています。あくまでも東京も、いち地方のローカルの首長であって、それは地方の村長や町長と変わりありません。そういう特別扱いするのは私は地域主権の観点から間違っていると思っています。
 そして他党との関係については、これこそやはり地域ごとにいろいろな事情・状況があって、それぞれの地域ごとに一番適切な判断をしていくということになります。

Q:関連で、野党統一候補としてれいわ新選組の山本太郎代表を擁立すべきだという声もあるが

 少なくとも、東京都連でそういうことを検討したという報告は受けておりません。

Q:れいわ新選組が先ほど活動方針を発表。次期衆院選について100人から131人の候補者擁立を目指すと。消費税5%減税という共通政策でないと野党共闘はできないと発言。どのようにれいわ新選組と協力あるいは対峙していくのか

 他党の擁立候補者についてコメントする立場にはありません。

Q:関連して、今回の発表にあたり、どの小選挙区に擁立するかを挙げたが、枝野代表、岡田克也議員、野田佳彦議員の小選挙区が入っている一方、玉木雄一郎国民民主党代表の選挙区が入っていないのですが、このことについては

 他党の擁立候補者についてコメントする立場にはありません。

Q:予算委員会などでの質問で、原発に関して立憲からも国民からも質問がないのはなぜか

 予算委員会、あるいは代表質問なども含めて、これを取り上げてないからおかしいじゃないかという話をしたら、あらゆるものがあります。すべて時間の制限がある中で、国民的な関心とその時々の政治状況に基づいて優先順位を付けざるを得ません。例えば代表質問を私に3時間与えていただければ、もっとやりたいことがありましたし、予算委員会の補正予算の審議も衆院で3、4日ぐらい与えていただければ、それは今のものも入ったと思います。

Q:先日、蓮舫副代表の予算委員会での質問中に、自民党の世耕幹事長が質問に疑問を呈するようなツイートをしました。私の感覚では、枝野代表が東日本大震災など経験した関係から、国民が関心あるような質問を予定していた質問よりも先にするのではないかと思うが

 まず、役割分担の中で、会派の仲間がきちんと質問をしています。その順番をどうするかという話は、2日前に通告しろという制度になっていて、その段階で通告をしている中で組み立てていくわけです。急に突発的に入ってきたのを、誰のところに入れて、そして全体としてきちんとお尋ねすることを聞くのかというのは、「通告は当日の朝でいいですよ」としてくれれば、それはまた違ったかもしれません。2日前に通告をするのが原則ルールということを前提に組み立てなければならないという制約の中でです。
 そして、当時の官房長官の立場からすれば国会で聞かないです。なぜならば必要なことは全部会見等で政治側から積極的に発表すべきフェーズだからです。政府が隠していると疑われるような状況がある時に、国会で野党が問いたださなければならない。
 あるいは政府が何か間違ってる、適切な事をやっていないと疑われる時に野党が行政監視の役割を発揮しなければならない。
 こうしたフェーズでは政府が自ら積極的に公開できることはすべて公開する。これが政府の責任・役割だと思っていますので、国会で質問しなければならない状況だとすれば、それは政府がちゃんと発表すべきことを発表していないということであると思います。

Q:衆院本会議の補正予算採決時に、国民民主党の篠原孝議員と下条みつ議員が議場に入らなかったが、どう思うか

 事実関係を含め国対で、衆院は党派関係なく一体できちんとこの間も対応してきましたし、これについても対応してきていただいていると思っています。
 国会での採決のあり方、党議拘束の関係はいろいろな問題がありますが、やはり明確に反対と決めているのを賛成したり、賛成と決めているのを反対する場合と、それ以外のケースでは質的に決定的に違うというのは明確です。

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