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2019年11月1日

4月からの導入阻止へ「英語民間試験の延期を求める会」を開催

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 共同会派を組む立憲民主党、国民民主党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」、社会民主党と共産党は31日、「英語民間試験の延期を求める会」を開催しました。英語民間試験をめぐっては、制度に多くの不備があるとして、日本全国でも当事者である受験生や学校関係者から多くの疑問や懸念が寄せられる事態となっています。こうした現場の声を踏まえ野党は共同で24日、来年4月からの導入の延期を求める「民間英語試験導入延期法案」を衆院に提出。審議入りを求めていますが、政府与党はこれに一切応じず試験導入を強行する構えです(写真上は、制度に疑問を投げかける高校2年生)。

 同日の集会はこうした事態を受け、試験延期を求める国民的な活動するため、これまでも試験の導入撤回を訴えてきた予備校の先生や授業を終えた現役高校生も参加し、徹底して試験延期を求めていくことを確認しました。

 センター試験の後継である「大学入学共通テスト」の方針が発表されて以来さまざまな問題があると指摘、SNS等を通じて発信してきた予備校の先生は、当事者である高校生も声を上げ始めていると知り「われわれ大人が前面に出て何かしなければいけないと思った」と話し、制度導入は決定しているなか阻止できるのは政治の力しかないとさまざまな議員にアプローチしてきたと説明。当事者である高校生の声を聞いてほしいと話しました。

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 高校2年生の男子学生は「当事者の声を拾ってくれる人がいないと実際に伝わらない。いろいろな人の目に留めてもらい、『これはおかしい』と問題認識を広げてもらえる場を作ってもらって嬉しい」とあいさつ。「入試が変わることは前からいろいろ言われていたが、今年夏前の高校の進路説明会では、民間英語試験については決まってないことが多いから各自で調べるよう言われた。学校の先生方もどうなるか分からないまま説明会が開かれ、漠然とした不安を突き付けられた。夏休みに入ってツイッターやウェブサイトなどでいろいろ調べても、どのように申し込み、いつ、どこで試験を受ければいいのかがまったく出てこない。夏の終わりに公開された文科省のポータルサイトには会場は『未定』『未定』『未定』。問題点が残ったままのスカスカな制度をそのまま進めるのかと不満に思っていたところ、柴山文科大臣(当時)の『サイレントマジョリティは賛成』というツイッターでの発言を堪忍の緒が切れた」となどと、これまでの経緯を説明。萩生田大臣は「身の丈」発言を撤回したが、受験生はどんなに問題がある試験であれその結果をなかったことにはできないとして「振り回されるのは受験生。与党内にもおかしいと思っている人はいるはず。党の超えて受験生のために立ち止まり、新しい制度を考えてほしい」と訴えました。

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 「大学入学共通テストから学生を守る会」のメンバーである、高校2年生の男子学生3名からは「インターネット上で署名活動とツイッターのアカウントで情報を広めようと25日に立ち上げた。今日で6日目だが、すでに3万7千件の署名が集まっている。当事者はみんなおかしいと思っている。学校の先生も予備校の先生も大学側にもおかしいと思っている人たちはいる。いったい誰が求めている制度なのか」と提起。「大臣からもぼろが出るほど、この制度自体にぼろがある。僕たちは声を上げることしかできない。僕たち高校生や先生はみんな反対している」と話し、議員らの取り組みに期待を寄せました。

 高校1年生の男子学生は「僕らが情報を得られるのはマスコミや学校の先生からがほとんどだが、マスコミで報じられるのはデメリットばかり。メリットは本当にあるのか。それなのに入試がはじまるのは不安だし疑念も持っている。正直怖い」と導入延期を求めました。

 高校3年生で直接は関係ないと話す女子学生は「導入自体は悪いと思っていないが、現在の日本の教育課程で教えられていないにもかかわらず4技能を入試で測るのが間違っているのではないか。私は国際系の都立高校に通っていてアメリカ人やカナダ人の先生に教えてもらっている。そのなかで力を身に付けてきた。テストを受けるための道のりができていない段階で外部の試験を導入するのはおかしい」と指摘、英語教育のあり方に疑問を呈しました。

 集会の冒頭あいさつに立った安住淳国会対策委員長は、「私は教育の不平等こそ最も憎むべきものだと思っている。いま各地で高校生の皆さんが立ち上がった。皆さん、私たち野党は性根を据えてこの4月からの導入を阻止したいと思っている。ぜひ彼らの声を聞いて、これからの国会でのわれわれがやるべき仕事をしっかりと踏まえて対応していきたい」と力を込めました。

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 集会では、この問題を審議で取り上げ、大臣に延期を迫っている衆院文科委員会の川内博史筆頭理事(立憲)、城井崇理事(国民)、畑野君枝委員(共産)は、萩生田大臣自身が制度の問題点を認めざる得ない状況になっていると質疑の様子を報告。「地域格差や経済格差のない、子どもたちにイコールの環境を保障する入試制度をまずは延期することだ。全員で力を合わせて頑張っていくので力を貸してほしい」と呼びかけました。