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2019年3月6日

日本退職者連合が第198通常国会の政策・制度要求で逢坂政調会長らと政策懇談

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 日本退職者連合は5日、第198回通常国会の政策・制度要求で各政党との政策懇談会を開催し、立憲民主党からは逢坂誠二政務調査会長と佐々木隆博団体交流委員長らが出席し政策懇談を行いました。日本退職者連合は、1989年に結成された日本労働組合総連合会(連合)が、社会的共感を得られる運動を実現するために社会の多数を構成する高齢者・退職者と手を携えようと退職者の組織化を呼びかけ、1991年11月20日に「日本高齢・退職者団体連合」(略称:退職者連合)として結成されました。現在では全国47都道府県の地方退職者連合と産業別の24退職者連合が設立され、約77万人が参加しています。政策懇談会には、相原久美子政務調査会長代理、本多平直政務調査会筆頭副会長、尾辻かな子団体交流局次長・厚労部会事務局長が同席しました。

 人見一夫会長は「1月の幹事会で通常国会にむけた政策要求を取りまとめ、2月16日に院内集会を開催し、枝野代表にも参加いただいた。要求実現に向け、これからも立憲民主党とも連携して行きたい。参院選に向けて各地域から一刻も早い候補者擁立と野党協力を求める声が強い。自民党に勝つために、1人区、2人区でリーダーシップを発揮して欲しい」とあいさつしました。野田那智子副事務局から社会保障制度にかかる要請として10項目が説明され、特に(1)地域包括ケアシステムにおける自律的選択の尊重、(2)高齢者医療制度での「低率負担2割化」「資産等を算定基礎とした患者負担」の撤回、(3)介護職員離職ゼロにむけた処遇改善と人件費比率の指針化、(4)未婚ひとり親世帯への寡婦控除適用、(5)国際観光旅客税の国際連帯税への転換と同目的の金融取引税(FTT)の導入、(6)悪質クレームの実態把握と防止のための制度・施策整備――を強く求めました。

 逢坂政調会長はあいさつの冒頭、今の国会は異常な状況にあり、課題の当事者や資料を出さないことが当たり前になり、民主主義の議論が成り立たなくなっているとの現状を指摘し、この状況を打ち破るのは選挙しかないと訴えました。そのうえで政策課題について「社会保障についてはわれわれが与党の時にしていた前提が崩れている。軽減税率も還元ポイントも高額所得者優遇の制度。社会保障が揺るぎかねない事態だ。いま早急に取り組むべきは人口減少対策。また介護現場は都市・地方を問わず大変な状況で早急に対応が必要。カジノは自治体ではなく業者を儲けさせるだけで断固反対したい。悪質クレームは商店だけでなく、学校現場や医療機関でも問題化しており配慮していきたい」と応えました。

 佐々木団体交流委員長は「組織担当として10名の連合組織内候補に対し地域でも取り組みを進めていく。その前にある統一選、北海道では与野党対決構図ができた。われわれの想いをしっかり訴えて戦っていきたい。退職者連合の皆さんのお力をいただきながらしっかり闘っていきたい」と決意を述べました。

 相原政調会長代理は「子ども子育てのための無償化が待機児童解消につながらず、高所得者にシフトしている。学童保育でも設置基準が緩和され、子どもの安全や働く人の安心が軽視されている。内閣部門でしっかり取り上げていく」と語りました。本多筆頭副会長は「今策定中の立憲ビジョン2019にも取り入れていきたい。年金問題も財源含めて取り上げたい。防衛費だけ青天井で1機100憶円の飛行機を100機買って1兆円という状況も変えていきたい」と述べました。尾辻厚労部会事務局長は児童虐待防止の立法作業を報告するとともに、「ハラスメント防止ワーキングチームで悪質クレーム対策も含めた対策に取り組みたい。昨年の消費者対策法改正で若年者に比重が向いたため、高齢者に向けた施策の広報や対応をさらに強化したい」と応えました。