2018年2月13日
米軍機の部品落下を受け、飛行停止を求める保育園児の父母らから要望書を受け取る
福山哲郎幹事長は13日、昨年12月7日の米軍機からの部品落下事故を受け、園上空の米軍機飛行禁止などを求める署名活動を行っている宜野湾市の緑が丘保育園の父母会と国会内で面談。「何でお空から落ちてくるの 緑ヶ丘保育園園児・保護者からのお願い」と題する嘆願書を受け取りました。署名は現在、延べ13万筆を超えています。
父母会のメンバーは、今回は子どもたちにケガはなかったものの、あと50センチずれていれば命に関わりかねない重大事故であること、同園は滑走路の延長線上にあるため軍用機が騒音、爆音とともに飛び交うなかで園生活を過ごしているのが現状であることなどを指摘。「今回の事故で保育園上空は、日米両国で合意された米軍ヘリの飛行ルート外であることが分かった。どうして米軍ヘリが毎日上空を飛ぶことが許されているのか。子どもたちの命は常に危険にさらされている」として、子どもたちを守るため、米国・米軍に対して「事故の原因究明と再発防止」「原因究明までの飛行禁止」「普天間基地に離発着する米軍ヘリの保育園上空の飛行禁止」を求めるよう要望しました。
福山幹事長は、12月7日の事故をめぐっては、いまだに米軍がこれを否認し、事実関係が明らかになっていないことから、「非常に遺憾であり、不安がまったく解消されない状況だ。今年に入ってからも米軍ヘリの事故は度重なっており、異常事態だと考えている。このような状況で今までと同じ政府の対応ではまったく改善されないことも明らかになってあり、立憲民主党としてできるかぎりの対応をしていきたい」と話しました。
神谷武宏園長は、「一歩間違えれば大惨事だった」と事故当時の危険な状況を振り返るとともに、「この事故を米軍が認めていない状況であり、このままではうやむやにされてしまう可能性もある。そんなことは絶対に許されない。『原因究明がしっかりできるまで上空を飛ばないで』という要望は常識的なことだ。米軍は事故翌日から上空を飛び、いつまた何が起こるか分からない状況にある」と危機感を表明。被害に遭った保育園に対し、「ヘリからの落下ではなく自作自演」などとする誹謗中傷が相次いでいることにも言及、「被害者がまた(更に)被害を受けていることを含め、命に関わる問題に真摯(しんし)に向き合ってほしい。人権が守られるのは憲法で認められていることであり、私たちの命を東京にいる人たちと同じように考えてほしい」と訴えました。
面談には、有田芳生、江崎孝の両参院議員が同席。母親らからの「保育園に窓が落ちた時は本当にショックだった。飛行機が飛ぶたびに空を見上げて確認しなければ宜野湾市で生きていけないのかと思うくらいだ」「私たちは平和だけど平和でないのかな。誰が私たちの声を聞いて動いてくれるのかと、特にこの2カ月は自問自答することが多かった。私たちだけでは実現できないのでぜひ国会議員の皆さんには動いてほしい」といった悲痛な叫びを受け止めました。
父母会のメンバーは同日、防衛省や外務省、内閣府にも署名を提出し、14日も各政党への要望活動を行う予定です。