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ニュース

2020年7月24日

コロナ感染拡大、ALS患者殺害事件、国民との合流などについて枝野代表が発言

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 枝野幸男代表は24日、視察先の福岡県久留米市で記者団の取材に応じました。記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:コロナ感染者が2日連続で過去最大となっています。このことの受け止めと、緊急事態宣言を再度出すべきではないかという声も一部から上がり始めていますが、代表のお考えを教えてください

 大変な数になっていることを憂慮しております。
 この状況でも緊急事態宣言等を出さないことについて、医療体制の状況が違うなど、いろいろ定性的な説明は伺っているのですが、本当に具体的な問題として、感染者が万が一増え重症者が増えた場合でも、医療は大丈夫であるのか、それから実際にPCR検査が受けられない、その程度なら我慢してください、待ってくださいという声が各地から聞こえるようになっています。こうした状況が例外だというのであれば、もっと具体的に説明する責任が、例えば政府や、あるいは東京都や大阪府にあり、担当責任者は数字と「注意してください」と言うだけではなく、これだけの感染者数でも大丈夫だというなら、もっと具体的な、説得力ある説明をしなければいけない、その責任から完全に逃げている。
 まず総理が出てきて記者会見をして、現状がどういう状況なのか説明をしていただく。これが必要だと思っています。

Q:関連で、併せて国会での説明を求める考えは

 当然のことながら、むしろ政府側から「きちんと説明したいので」という話があってしかるべき状況だと思っております。それからこうした水害もありますので、政府として積極的に臨時国会を求めるべき状況ではないかと思っています。

Q:ALS(筋萎縮性側索硬化症)の女性患者に薬物を投与し安楽死させた事件(安楽死を希望していたALS患者に薬物を投与し殺害した事件)について、事件の全容はまだ不明ですが、女性は「こんな身体で生きる意味がない。これ以上の苦痛を待つ前に早く終わらせたい」とインターネット上に綴っており、今回の事件発覚後には患者の「死の選択」や自己決定権について賛否が沸き上がっています。今回の事件についてどのように受け止めるか、患者の死の選択に関する自己決定権をどう考えるか

 まずこの事件は、安楽死事件ではないと受け止めています。この点はしっかりと共有をしていただかないと、大変危険だと危惧をしています。
 主治医だったわけでも、亡くなられた方と従来から関係があったわけでもなく、残念ながら、過去にも若い方で自殺願望のある方を殺してしまったという事件があったのと同様に、接点がない方がネットで繋がって、それで殺めたということですので、これを一般的な安楽死や尊厳死の話と結びつけること自体が本質を見誤ると思っています。
 そして、これは実際に当事者である船後さんがおっしゃっていましたが、死ぬ権利という議論の前に生きる権利をしっかりと守らなければならない。
 それがこの国では十分に確保されていませんし、むしろ揺らいでいる部分が心配される状況にあります。まずどんな方でも命をまっとうできる、それは制度的にも、社会的な認識も、これを徹底させることがいま一番何よりも求められていることだと思っています。

Q:関連で、昨日、日本維新の会の松井代表などは今回の事件を受けて、尊厳死について国会で議論すべきとツイッターに投稿。過去には与野党超党派で尊厳死法案を作成したものの、障がい害者団体からの反発もあり、国会には提出されていないという経緯も。安楽死と尊厳死は厳密に言えば違う部分もありますが、安楽死や尊厳死の国会での議論の必要性や、今回の件で政治はどう向き合うべきか

 特に今回の件があっただけに、これと関連付けた形での議論は絶対にしてはいけないと思います。逆に危険だと、ミスリードすると。
 今回のようなことは絶対に許されないということをまず共通認識として。それで警察の捜査や裁判などを通じて全貌解明をして、そして犯罪に構成するならば、しっかりと処罰をする。まずそのことがないと、まさにミスリード、間違った方向にいきかねないと強く危惧しています。

Q:新規感染者が増える中、政府はGoToキャンペーンを前倒しに。その上で東京除外で始まりましたが、受け止めを改めて教えてください。それと先ほど臨時国会のところで、立憲民主党として求めていくかどうかについて、改めて

 まず前者ですが、この感染者数で私も現地調査をどうしようかと頭を悩ませました。ただ、一番情報を持っている政府としてGoToキャンペーンをやっている状況でありますし、不要不急ではない必要なことだということで現地へのご負担を最小限にして、感染対策を最大限取ってということでさせていただいた。
 しかしGoToキャンペーンそのものは、いまでなければいけないのか。いま行ける、あるいは行こうと判断できる方はどういう方か。万が一GoToキャンペーンによる移動が原因で感染拡大をした場合にどう責任が取れるのか。
 そういったことを考えると全体としての移動規制をかけるかどうかは別として、GoToキャンペーンについては、やはり立ち止まり、むしろ実際に収入が大幅に減って苦境に立っている観光関連業者に対する支援をすべき。
 これを言うとレバレッジが効かないという方がいらっしゃいますが、いま残念ながらGoToキャンペーンをやっても、それが効くような状況ではない。むしろ直接支援の方が効果的だと思っております。

(臨時国会については)これは国対委員長が他党とも御相談しながら、対応してもらっています。

Q:コロナに関連して、この4連休の外出自粛について、東京都と国が呼びかけている内容が異なり混乱が広がっているが、お考えは

 国民、有権者の皆さんからすれば、まさに混乱の極みだろうと思っています。
 情報を持っているのは行政ですので、感染状況や治療態勢の状況など、客観的な数字をもっと間を置かず、速やかにまず公開をする。われわれも含めて、いまそれぞれが判断したいと思っても、医療体制を含めた客観的な情報、数値がない。個別には判断できない、行政は言っていることがバラバラ、という支離滅裂な状況だと思っています。

Q:別件で国民民主党との合流について、立憲民主党が7月15日に行った提案に対して、先日国民側から返答が来た。内容としては、党名を民主的な手続きで選ぶことを求める内容でしたが、その提案の評価と今後の対応は

 幹事長間で非常に真摯に精力的に前向きな協議を進めていただいていることを、福山幹事長は身内ですから、特に平野幹事長に対しては敬意と感謝を申し上げたいと思っています。
 両党とも党内の一定の手続きをとったなかで、幹事長が代表して真摯かつ慎重な協議を進めている状況でありますから、その交渉当事者でない人間が外でいろいろなことを申し上げると、まとまるものもまとまらなくなる。
 もちろん一般の党員や、状況がなかなかお伝えできてなく申し訳ない状況にある地方議員の皆さん、パートナーの皆さん、いろいろなご意見を当然言っていただかなければいけないですが、少なくとも代表や執行部の人間は幹事長にお任せをしているのですから、外に向かって何か申し上げるべきではないと思っておりますので、お答えは控えさせていただきます。

Q:その上でもう一度うかがいますが、枝野代表としては、新党の名称を投票で決めても良いという考えはあるのか、投票以外でなら良いというのか

 いま申し上げた通りで、いま幹事長間で真摯に前向きな協議を進めているのに、その交渉当事者ではない執行部の人間が外部に対してものを言うことは、まとめたくないという意思表示としか思えませんので、私は何も申し上げません。

Q:関連で、先週土曜に代表のぶら下がり会見で、できるだけ早く結論を出さなければいけない問題だと仰ったが、現状認識を改めて教えてください。また、幹事長間のやりとりはいつ頃までにできたら良いかという代表のイメージは

 そのことも、状況をしっかりと共有し認識した上で、両幹事長が真摯に前向きな協議をしている状況でありますので、繰り返しになりますが、交渉当事者ではない、特に執行部の人間が壊すつもりでないならば、何か余計なことを言うべきではないと強く思っています

Q:国民の玉木代表が党名については投票によるものが望ましいと発言しているが、受け止めは

 先ほど来、3回ぐらい繰り返した通りです。


※発言の主旨や事件の状況などを考慮し、タイトル中の「ALS患者安楽死事件」を「ALS患者殺害事件」に変更、質問部分に注釈を加えました。(2020年7月26日 11:00)