2020年7月17日
【両院議員懇談会】【全国幹事長・総支部長会議】国民民主党への申し入れについて説明、意見集約
立憲民主党は17日午前、両院議員懇談会を開催。解党して新党結成を国民民主党に提案したことを役員から報告、意見を集約しました。
冒頭、枝野幸男代表は「結党から3年近く支えていただいている皆さんの信頼と期待に応えつつ、同時に、最大野党にさせていただいたことの中で、今の政権に十分代わりうる強力な野党を作っていくという、二つの課題を与えられている。この二つの課題を同時に成り立たせるには大変困難がある」として、今回の決断がこの課題を両立させるための苦渋の判断だと語りました。その上で、今回の経緯を説明し、忌憚のない意見をいただきたいと訴えました。
会議では「立憲主義をはじめ守るべきものは守って欲しい」「立憲民主党になりジェンダー平等という概念を新たに立てて頑張ってきたが、役員登用も含め、立憲民主党ですら足りない、この方向性は合併新党が出来たとしてもしっかりとやっていける政党になるよう努力して欲しい」といった意見があり、また合流に反対する意見はなく、再度この方向で代表と幹事長に取り扱いを一任することになりました。枝野代表は会議の最後に「新しい政党になった後のビションは、連合のポストコロナも含めて、今の形のバージョンアップをしていきたい。十分政策を共有できるだけのものが共同会派の中で培われており、逢坂・泉両政調会長の信頼関係を信じてやっていきたい」との旨語りました。
また、同日午後には全国幹事長・総支部長会議をオンラインで開催。党の地域組織である都道府県連合の代表者、総支部長、自治体議員ネットワークの役員ら100名超が参加。代表・幹事長から国民民主党への提案の内容や経緯の説明があり、その後意見交換を行いました。
会議後、福山幹事長は記者団の取材に応じ会議の内容について報告しました。県連の代表からは、ほとんどが「立憲民主党」の名前を守って欲しい、基本政策を大事にして欲しいという意見。明確に合流に反対を表明したところはないとの説明がありました。
総支部長から「同じ党になった場合、同じ選挙区で被っている候補者についてどのようになるのか」との質問には、「どちらにせよ調整をしなければならないので、調整します」と回答。期待感のある地域と、困惑と不安が広がっている地域はそれぞれあるものの、後者については経緯や地域上もあり3カ所くらいだと報告がありました。
それぞれの地域での選挙の結果として覚悟を持って立憲に所属している自治体議員、立憲民主党が結党したので新しく議員になった自治体議員などから「国会議員だけで物事をきめるのはおかしい」「ボトムアップの政治を掲げる立憲民主党がこのような状況で驚いた」といったような苦言が数件あり、そのことについては、「当たり前のご意見」「大変申し訳なかった」と受け止める一方、「交渉という性格上、開示をして物事を進めるわけにいかず、表に出せる段階になったので幹事長会談を行い、皆さんにご報告と説明をしている」と理解を求めました。
党員の扱いについては、「新設合併政党になっても継承するのでご理解いただきたい」と説明したと報告しました。
記者から憲法や消費税政策についての話があったかと聞かれると、消費税については総支部長から1名あったと説明。共同会派でさまざまな政策の合意の中で今までやってきていること、両党の政調会長に信頼関係があること、その中で綱領や政策を議論していくと話したことを報告しました。
また党の資金や地域組織については、新設合併の場合には両党の資金も債権債務も両方引き継ぐと記者団に説明。存続合併の場合、地域組織の法的な手続きとしては片方だけ解散・清算し、存続側に組み込めばよいが、新設合併の場合、双方の組織を解散するので会計処理が大変だと説明。今回は後者を選択したことで地域組織に苦労をかけると漏らしました。