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2018年12月3日

高知で林業の状況を視察、農山漁村タウンミーティングを開催

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 立憲民主党は11月23日、高知県内で製材所・林業大学校を視察し、農山漁村タウンミーティングを開催しました。

 まず、CLT(Cross Laminated Timber:直交集成板)用のラミナ(曳き板)を作っている「高知おおとよ製材」(長岡郡大豊町)を訪れました。CLTはその名の通り、繊維方向が直交するように重ねて接着させた厚みのある大判の板です。近年ヨーロッパやアメリカ・カナダなどで高層建築の材料として使われ始め、急速に注目を集めています。日本では、いわゆるCLT業界は約300社になるそうです。

 これまでB材として低価格でしか売れなかった木材も利用できることからメリットが大きく、川上・川下ともにCLTへの期待は高まっているとのことです。課題としては、設計者が不足していること。建て方はまだしも、電気の配線で穴をあけても強度に問題がないのかなど、現場では戸惑いもあるようです。特に、非住宅の建築にはまだまだ実践しながら経験を重ねていく必要があるようです。とはいえ、建てれば建てるほどコストも落ち着いてきたとのことでした。

 次に高知県立林業大学校(香美市土佐山田町)を訪ねました。当初は「山の即戦力を一年で育てる」と考えて開校したそうですが、そのうち建築技術も必要ということで専門課程を平成30年4月に新設したとのことです。

 高知は森林率84%。中山間を元気にしていきたい、仕事を見つけて住み続ける、そういうことを考えていきたいとのお話しをいただきました。川上・川下、両方とも人材は足りないので、製材工場での事業戦略作りも始めたり、小規模林業の協議会もあり、機械を貸し出したりと地域密着で学校経営をされているようでした。

 林野労組のみなさんとのタウンミーティングでは、「造林事業者もおらず、募集をかけても来ない。来ても夏の下刈作業を3日やれば仕事を辞めますといってしまう。造林作業をする労働者を確保できない」といった深刻な声をお聞きしました。

 地域住民の雇用を頑張っている企業もあるので、そうした企業の課題把握をして欲しいことや、国発注の事業は地域の事業体が優先的に受けられるようにできないか、などの要望をお聞きしました。

 また、新たな森林管理システムにおける意欲ある林業経営体に関連して、主伐を行なった際の造林については市町村も戸惑っており、請け負った事業者に途中で放棄されるのではないかと心配していたとお聞きしました。大型の製材工場が増え、安定的に木材工場が稼働するには、ある程度主伐されていくだろうが、造林保育に従事する林業者がいないことが課題だろう、結果的に再造林がされない中で、安易な天然更新事業がされないようにしていく必要がある、といった懸念の声をお聞きしました。