2018年5月11日
【参院本会議】バリアフリー法改正案が審議入り 川田議員が質問
参院本会議で11日、政府提出の「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の一部を改正する法律案」(バリアフリー法改正案)が審議入りし、会派を代表して川田龍平議員が質問に立ちました。
本法案は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、全国でバリアフリー化を推進するための措置を講ずるもの。公共交通事業者等に対し、障害者自らが安全に利用できるよう鉄道駅のスロープやホームドア設置などの対策を盛り込んだ計画作成と、国への提出を義務付けるとともに、市町村に対し、バリアフリーのまちづくりの方針や重点対象地区などを定める「マスタープラン」の策定と、事業内容を特定する「基本構想」の策定を努力義務として新たに規定するなどとしています。
川田議員は、(1)「移動の権利」の法制化(2)障害者の定義(3)障害者差別解消法とバリアフリー法との連携(4)小規模店舗や特定建築物、学校施設のバリアフリー化(5)駅の無人化への対策(6)鉄道車両やバス等のバリアフリー(7)公共交通機関の運賃割引等(8)バリアフリーの評価等を行う会議の在り方――等について質問しました。
川田議員は最後に、「私たちの事を私たち抜きで決めないで欲しい(Nothing About Us Without Us)」という障害当事者の間で使われているスローガンに触れ、「今、一部の大企業の側に立ち、限られたメンバーで物事を決めている政府にこそ、思い出していただきたい。バリアフリーだけでなく、インクルーシブ教育、情報コミュニケーションを保障する法制度、ろう者のアイデンティティの確立と、ろう文化の育成のための手話言語法制など、まだまだやるべきことが山ほどある中で、立法過程に必ず当事者を参加させていただきたい」と要請。「高齢化先進国のトップランナーでもある日本が、誰も置き去りにしない社会を作り、世界に誇れる国になれるかどうか。やまゆり園事件が残したものを無駄にしないためにも、私たちは今、優生思想を乗り越える決意をし、行動に移すべき時ではないか」と、障害を持つ当事者として自身の想いを訴え、質問を締めくくりました。