衆院本会議で28日深夜、一般会計総額97兆7,128億円の2018年度総予算案が与党などの賛成多数で可決、参院に送付されました（写真上は、討論に立つ落合貴之議員）。

　衆院本会議では、政府提出の2018年度予算3案（一般会計予算、特別会計予算、政府関係機関予算）と歳入関連の「地方税法及等の一部を改正する法律案」「地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案」「所得税法等の一部を改正する等の法律案」の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決しました。採決に先立ち、落合貴之議員が予算3案に反対、立憲民主、希望、無所属、共産、自由、社民の野党6党・会派が提出した「2018年度予算3案を撤回のうえ編成替えを求める動議」（組替え動議）に賛成、長尾秀樹議員が「地方税等の一部を改正する法律案」には反対、「地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案」には賛成、高木錬太郎議員が「所得税法等の一部を改正する等の法律案」に反対の立場からそれぞれ討論を行いました。

衆院本会議　落合貴之議員「2018年度本予算案」討論原稿（予定稿）

衆院本会議　長尾秀樹議員「所得税法地方税法等の一部を改正する法律案」「地方交付税法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案」討論原稿（予定稿）

衆院本会議　高木錬太郎議員「所得税法等の一部を改正する法律案」討論原稿（予定稿）

　また、予算関連法案の採決に先立ち、野党6党・会派が提出した河村予算委員長の解任決議案を審議。趣旨弁明を阿部知子議員が、賛成討論を青柳陽一郎議員がそれぞれ行いました。

　枝野幸男代表は本会議終了後に記者団の取材に応じ、予算案が衆議院を通過したことを受け、「与党の賛成票で同じ名前が2つあるという初歩的なミスをした。予算委員会の与党筆頭理事が事実と全く異なる、野党のせいで国会が深夜に至ったと本会議の討論で行った（発言した）」「与党の弛んだ姿勢がこの予算の本会議採決において2件もみられたということは大変遺憾だ」と語りました。

 　予算案そのものについては、「そうした与党の姿勢の中で、様々な案件が積み残しのまま委員会採決がなされ本会議でも採決がなされた。また我々の求めた組み換えがなされなかったことは大変遺憾」と語る一方、裁量労働制をめぐるデータの指摘など「野党の地道な追及結果として、大きな問題を抱えている事実に基づかない政策が組み立てられていたということを内外に明確にすることができたのは、近年の予算委員会にない大きな成果であった」と話しました。

 　参議院での審議については、「参議院は残念ながら数が少ないが、一騎当千の仲間が揃っているので、短い機会を最大限に生かして国民の期待に応える審議をしてくれると思う」と語りました。