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2020年7月28日

【前編】「チーム茨城」のコロナ相談窓口から見えてきた、新しい政党のあり方

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新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言は解除されたものの、その影響と対策については全国的に大きな課題を残している。東京や大阪といった大都市圏に注目が集まりがちだが、感染者数が都市部に比べて少ない地域でも、外出や営業の自粛によって事業者の資金繰りや家計に、大きな打撃が出ている。国や自治体が様々な緊急対策を打っているものの、その対象から抜け落ちる個人や中小零細事業者は、「自己責任論」がはびこる中で、支援を求められずにいる。

新型コロナの影響が出始めた3月以降、立憲民主党の地方組織の中でも、独自の取り組みを進めていたのが茨城県連だ。5月下旬、新聞の折り込みチラシを通じて相談・支援先を紹介するとともに、コロナ関連の生活相談を、電話やウェブで受け付け始めた。一時は電話が鳴り止まないほどだったという。

野党のいち地方組織としては異例の取り組みを推進したのは、長らく水戸市議を務め、2018年に県議へと転身した玉造順一、水戸市役所職員として長年働いた後、2019年から水戸市市議会議員となった萩谷慎一、そして現役のDJでもあり、LGBT当事者のNPO設立に携わったのをきっかけに、同じく昨年から市議を務める滑川友理だ。3人に、新型コロナの茨城での影響を聞いた。

※写真は左から滑川、萩谷、玉造

ひとり親が経営する個人事業のネイルサロン、地域に愛された老舗喫茶店──コロナ支援制度から抜け落ちた人たちの声

──茨城県内では、新型コロナの感染拡大の中で、どんな相談が届いていますか?

玉造)わたしたち県連の議員は各自が持つネットワーク、得意な分野で地域の方たちからの聞き取りや、支援活動をしてきました。滑川さんなら市内の若者やLGBT当事者。萩谷さんなら水戸市役所職員のころからつながってきた、地域活性化に取り組む市民団体、といった具合です。

わたし自身も話を聞く中で、業界団体や組合といった団体に属していない個人事業主や、中小事業者の苦しさが目立っていました。先日、知人を介してネイルサロンの個人事業主の方の相談を受けました。一人で施術も経営もすべて担っているうえに、中学生のお子さんを育てるひとり親でもあり、休校のため給食がない中での家計のやりくり、部活の大会が中止になって目標を失ってしまったお子さんの気持ちの面でのサポートなど、本当に多忙です。

補助金の申請にまで手が回っていなかったので、国の持続化給付金と、茨城県の新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金の申請書の記入を手伝いました。

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ネイルサロンを訪れて話を聞いた

萩谷)地元の人たちに愛されてきた老舗喫茶店がコロナの影響で店をたたんでしまったから、オーナーに代わって存続させたいという企業家さんがいました。この方は従業員の雇用を維持したかったのですが、水戸市の「まちなか空き店舗対策補助制度」は3カ月以上空き店舗の期間が必要で、ニーズに合わなかった。結果、この方はすべて自己資金で店を買い取り、営業再開することになりました。

わたしも市に、コロナ対策として柔軟な制度運用を提案したのですが、なかなか結論が出なかったんです。営業再開自体はうれしいことですが、もっと提案の力をつけていかなければ、と悔しかったですね。

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水戸市議の萩谷

「Instagramのダイレクトメッセージに来た相談が一番多かった」。コロナで若い世代からも政治が身近に

──滑川さんは、新型コロナの緊急支援策や感染情報を積極的にSNSで発信しています。

滑川)この間わたしが議員個人として受けた相談で一番多かったのが、20~40代の子育てしている方たちから来た、InstagramのDM(ダイレクトメッセージ)でした。内容は子育て、教育関係の不安や支援策の問い合わせが多く、30~40件ほど来ました。

何年もInstagramをやってきましたが、こんなにDMが来たのは初めてで、驚きました。皆さん困りごとが増えて、不安も強まっていると同時に、以前より政治が身近になったのかなと思います。

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水戸市議の滑川

「今回ばかりは、自分の力ではどうにもならない」。鳴りやまなかった相談窓口の電話

──茨城県連として5月下旬、県民からのコロナ関係の相談を電話とウェブで受け付け始めました。反響はどうでしたか?

玉造)当初はホームページからが多いと思っていたのですが、実際は電話が圧倒的でした。始めてから1週間は、電話が鳴りっぱなしでした。6月末までに120件を超える相談がありましたが、うちウェブは3件だけ。電話は20代から80代まで、幅広い年齢の方からかかってきます。インターネット中心の社会になっていますが、そこから外れてしまう方がいるんだと改めて実感しました。

それに立憲民主党に連絡するのは初めて、という方がほとんどでした。今まで行政や政治家からの支援には期待してこなかったけど、「今回ばかりは自分の力ではどうにもならない」と切羽詰まっている。皆さん政治に対して言いたいこともたくさんあって、耳を傾けていると毎回20~30分話し込んでしまいますね。

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▼コロナ対策の支援制度一覧、茨城県連の相談ダイヤル情報はこちら
https://cdp-ibaraki.jp/soudan/

──県連の相談窓口には、どんな相談が寄せられていますか?

玉造)相談内容は、日に日に深刻化しています。個人の場合、最近ではシングルマザーの方や、東京で派遣の仕事がなくなって一人で茨城に来ざるを得なかった方などが家賃を払えず、住宅確保支援金を紹介するといった事例が多いです。事業者の場合は、売上がほぼなくなってしまって、家賃が払えないとか、融資を受けられるかといった、瀬戸際に立たされた人が目立つと感じます。

最近新しく出した、個人向け支援策のビラ

──予想以上にたくさんの相談が寄せられたのは、なぜでしょうか?

滑川)足が不自由な上に自家用車がない、だから役所に相談にも行けない、という高齢者の娘さんから、生活保護申請の相談に乗ってほしいと依頼を受けました。

こういった孤立した方たちに情報が届いたのは、県内の自治体議員たちが個人宅に、地道にチラシをポスティングして回ったからだと思います。新聞に50万部ほど折り込みチラシも入れましたが、どうやって知ったのか相談者に聞いていると、ポスティングの方が相談につながっているようです。ポスティングそれ自体は昔からある政治活動ですが、やっぱり議員は意見を待つのではなく、皆さんの生活の場まで足を運ぶ姿勢が必要だと思いました。

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滑川は県営住宅育ち。「当時は市内でいちばん子どもが多い学区でした。でも20年以上経って昨年訪ねてみたら、建物は塗装がはがれて老朽化、若者は出て行ってしまい、おばあさんばかりが歩いていた」と高齢化を実感。今回もチラシを各地の市営・県営住宅に配って回った。

自治体議員と国会議員のチームプレーで、地域の声が国政につながった

──議員個人ではなく、県連としてチームで相談を受け付けたのは、なぜですか?

玉造)自治体独自の支援制度や福祉につないだ方が、スムーズに支援できる場合もあるからです。たとえばひたちなか市で、昨年飲食店をたたんだというご夫婦から、電話相談がありました。今年からは別の店で雇われる予定だったのに、コロナでキャンセルになり、収入ゼロに。ところが前の店の借金が残っているうえに、一度滞納したので全額償還を求められて困ってしまい、自殺も考えている、と。

そこで急いでひたちなか市議の大久保清美さんに電話して、市役所の福祉の窓口につないでとお願いしたら、すぐに駆け付けてくれたんです。県内の議員がチームで動けて、本当に良かったと思いました。

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──相談に対して、国にも自治体にも適切な支援策がない場合は、どうするのですか?

萩野)制度自体を改善できないか、国会で質問をしてもらいます。たとえば今回、持続化給付金の条件に合わずに対象外となり、困っているという電話相談がありました。自治体レベルではどうにもならないので、茨城県選出の小沼巧議員に連絡したところ、さっそく先日の参議院経済産業委員会で中小企業庁に質問してくれたんです。

国会議員のいる政党にいる自治体議員の強みは、国政まで地域の声をつないでいけること。こういった相談活動を通して、自分の声が国の政治の改善にもつながるんだと地域の皆さんに実感してもらえたら、うれしいですね。

20200625_112845_rsz.jpg6月25日の参議院経済産業委員会で質問する小沼議員

▼小沼議員の質疑内容はこちら
https://cdp-japan.jp/news/20200625_3162

▼審議の様子は動画で視聴もできます
https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

後編では、コロナ禍を経て見えてきた、政党の地方組織が果たすべき役割を聞きます。

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