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2020年7月16日

「一日も早く『まっとうな政権』を実現する責任がある」と枝野代表 2020年7月16日記者会見冒頭発言【全文】

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 枝野幸男代表は16日、福山哲郎幹事長が15日に国民民主党の平野幹事長との会談で両党が解散したうえで新党を結成する案を示したことを受け、臨時の記者会見を国会内で開きこの件についてあらためて説明しました。

 枝野代表の冒頭発言【全文】は以下のとおりです。

 私たちは、昨年秋の臨時国会から2回の国会を共同会派で臨み、間もなく1年が経過をいたします。

 この間、与党との間に圧倒的な議席差があるにもかかわらず、「桜を見る会」の追及など行政監視機能に加え、大学入試に関する英語民間試験や記述式試験の導入問題、検察庁法改悪問題など、大きな成果をあげることができたと考えています。また、新型コロナウイルス感染症対策においても、共同会派を中心として、一人10万円の定額給付や家賃補助など政府・与党に先行した具体的な提案を積み重ね、一定程度、実現をしてくることができました。
 さまざまな経緯を乗り越え、幅広い力を結集することで、より大きな力を発揮できたと痛感をしています。

 一方、新型コロナウイルス感染症危機によって、私たちの社会と経済、政治と行政の抱える問題点が浮き彫りになっています。
 「目先の効率性」を過度に重視し「極端なグローバル化」や「一極集中」を進めてきた経済社会の脆弱さ。一人ひとりに目を向ければ、「自助と自己責任」が過度に強調され、「富の偏在」、「貧困と格差」、そして「分断」が進行している社会状況。これらの裏返しとして、小さくなり過ぎたために「公平と公正」を担保し、「いのちとくらしを守る」という役割や機能を果たすことが困難になってしまった行政。
 新型コロナウイルス感染症危機を乗り越えるために、そして、その後の社会経済の展望を切り開くためにも、自己責任を強調する社会でなく「互いに支え合い、分かち合う」社会と経済を作り、「いのちとくらしを守る」ことのできる「透明で機能する行政」を取り戻す。私たちには、こうした方向に向かって、右でも左でもなく前に進み、ボトムアップの政治で、一日も早く現政権に代わる『まっとうな政権』を実現する責任があります。
 こうした状況を踏まえ、また私たちに課せられた責任を果たすため、私は昨日、幹事長を通じて、共同会派をさらに発展させ一つの政党とする具体的な提案を国民民主党さんに正式にお示しをしました。これは、6月下旬から水面下で打診をしていたものであります。
 同時に、会派をともにする無所属「社会保障を立て直す国民会議」、「無所属フォーラム」の皆さんなどに、この提案にご賛同いただきたくお願いをいたしました。

 ポイントは二点です。

 一つは、立憲民主党と国民民主党の双方が解党して合併する『新設合併』方式で新党を結成することです。
 私にとって、合流のための手続とはいえ解党の手続きを取ることには躊躇い(ためらい)があります。一方で、私たちの結党の経緯には、「排除の論理」に対するアンチテーゼという側面があったのも間違いありません。だとすると、共同会派で共に活動し志を共にするすべての議員が、排除されることなく過去の経緯を乗り越えて参加できる環境を整備することが必要であるとの判断に至りました。

 もう一つは、新党の名称を「立憲民主党」とし、通称・略称を「民主党」とすることです。
 安保法制にとどまらず、現政権のさまざまな問題点は、「権力は憲法によって制約される」という立憲主義を無視することに起因をしています。立憲主義への理解を欠いているからこそ、民主主義を単純かつ形式的な多数決と捉え、自由や基本的人権の保障を軽視し、幅広い民意の合意形成に努める姿勢を放棄して、少数の立場や意見を切り捨てています。さらには、「民は由らしむべし、知らしむべからず。」とでも言うように、公文書の隠蔽、改竄(かいざん)などを繰り返しています。
 立憲主義を取り戻し、立憲主義に支えられた真の民主主義を実現することの必要性と重要性は、私自身の一貫した揺るぎない確信であると同時に、共同会派のすべての仲間で共有されている根本理念であると考えます。「立憲」という安倍自民党との明確な対立軸を党名に示すことは、多くの皆さんにご理解いただけるものと信じます。
 一方で、「民主党」は国民民主党さんの略称であると同時に、かつて政権を担った政党の名称として一定の知名度もあります。合流する両政党の歩みをそれぞれに尊重するという観点からも、また、幅広い有権者の皆さんにアプローチするという観点からも、正式名称とともに通称・略称として明確に位置付けることが適切だと考えました。

 私たちは、この約1年、共同会派として政策活動を共にしてまいりました。この活動を通じて、当然のことながら一定の幅はあるものの、一つの政党として国民の皆さんに自信をもって訴えるには十分な程度に、理念・政策を共有していることを確認しました。
 特に、連合と両党とで進めている「コロナ時代の社会のあり方」に関する議論において、表現ぶりや整理の仕方については今後の検討事項であるとしても、これから日本が進むべき社会や政治のあり方についての基本的な認識や考え方を共有していると確認することができました。

 今回、お示ししたパッケージとしての提案は、ゼロから立ち上げた立憲民主党をこれまで草の根から支えてきていただいた皆さんの信頼と期待に応えつつ、政権の選択肢として幅広い力を結集する責任を果たす、という両立困難ともいえる命題を解決する上での苦渋の判断に基づくものです。
 また、1月に国民民主党から示された、(1)対等な立場で、(2)衆参一体で、(3)参議院における信頼醸成――という3つの条件にも配慮させていただいたものであります。

 日本の置かれている状況の下、あらゆる意味で、政党や政治家の体制整備に時間をかけている余裕はありません。一日も早く結論を得ることが必要であると考えます。
 すみやかにご検討いただき、結論をいただけることを、そして、多くの皆さんにご賛同いただけることを期待をしたいと思います。
 また、誰よりも、結党以来、立憲民主党を支えてきてくださった皆さんに、そして、政権を担いうる強力な政治勢力の結集に期待をいただいている皆さんに、ご理解をいただきますようお願いを申し上げます。

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