2020年9月15日の結党大会をへて、
新しい立憲民主党へと生まれ変わりました。
新しい立憲民主党のサイトはこちらからご覧ください。

https://cdp-japan.jp/

9月15日、ここからが新しいスタート

ニュース

2020年1月19日

【兵庫】阪神・淡路大震災から25年。枝野代表が追悼と防災・減災に向けた取り組みを視察し意見交換

このエントリーをはてなブックマークに追加

 枝野幸男代表は17日、阪神・淡路大震災から25年を迎えた兵庫県神戸市を訪れ、県などが主催する「阪神・淡路大震災25年追悼式典」に出席し献花。その後、防災学習施設「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」で当時の資料や防災・減災に向けた展示などを視察。市役所の南側に隣接する東遊園地で慰霊と復興のモニュメントに献花の後、その地下ある震災で亡くなられた方の名前が刻まれた銘板が掲示されている「瞑想空間」を訪れました。さらに兵庫県教育委員会の震災・学校支援チーム(EARTH)と防災政策・防災教育等に関する意見交換。阪神・淡路大震災で命を落とした児童生徒や教職員らをしのぶ「阪神・淡路大震災25年 児童・生徒、教職員追悼の夕べ」(兵庫県教職員組合などが主催)に出席し献花を行いました(写真上は東遊園地で献花をする枝野代表)。
 視察には櫻井周衆院議員、今泉真緒・兵庫4区総支部長、梶原康弘同5区総支部長を始め県下の各級自治体議員が同行しました。

■震災学校支援チームとの意見交換

20200117_163633_rsz.JPG
EARTHとの意見交換

 震災学校支援チーム(EARTH:Emergency And Rescue Team by school staff in Hyogo)は防災・減災に関する専門的な知識や実践的な対応力を備えた教職員のチームで、阪神・淡路大震災時に学校が避難所となり混乱の中、避難所運営や支援活動を行った経験と、震災後心の健康について教育的配慮を必要とする児童生徒が多くいたことを教訓に結成されました。大災害発生時には、避難所となった学校へ避難所開設・運営、学校の早期再開、心のケア等の支援を行い、平時には県内外・海外への防災教育や防災体制に関する講演等を行っています。

 意見交換会は水岡俊一参院議員の進行で行われ、震災学校支援チームについての概要説明の後、実際に現場で活動している現役の教員3名から次のような話がありました。

(1)子どもたちの心のケアの必要性
 熊本の南阿蘇に支援に行った際に、落ち着かない、夜一人でトイレにいけない、宿泊体験活動で夜突然泣き出すといった子どもたちがいた。阪神・淡路大震災の統計では、心のケアを必要とする児童数は1年目から2年目には増え、目に見えて減ったのは5年目以降。

(2)災害後の学校給食の重要性
 学校が再開されても学校給食が復旧しないと食の支援という観点からは問題がある。地域によっては給食センターで一括調理しており復旧しないと多くの学校に提供ができないということが起きる。

(3)教員に対する心のケア
 発災以降、学校での避難所運営などのストレスを溜め込んで吐き出すことができない人もいる。

(4)学校側と行政側の考えている支援体制の違いを埋める
 行政では「決められたところまでできたらいい、あとは想定できなかったので対応できない」ということもあるが、阪神淡路大震災の経験からすれば、もう少し踏むこんで考えたほうがいいと思うこともあった。
 これまでの災害で得たことは必ず対応できるようにするというところまで、想定外をできるだけなくしていくことが必要。情報を共有しながら関係者全員で考えていく仕組みが必要。

 意見交換では次のようなやり取りがありました。

枝野代表 心のケアを行う人員は足りているのか

教員A 専門的な医療機関による医療的なケアも大切ですが、教職員だからこそできる心のケアもある。これは知識と多少の経験があれば普通の教職員であれば誰でも可能。ただ残念なことにノウハウが兵庫県以外ではあまり持っているところが多くない。そこで私たちが伝えるようにしている。
 宮城や熊本では私たちが支援したことがきっかけで組織が立ち上がり、三重でもまもなく立ち上がる。

枝野代表 (学校の施設を避難所として利用する際に)避難所の運営はどうしたらうまくいくのか

教員A 熊本地震では、「行政がここまでやる、学校はここまででいい」という線引きができていた。それを行政主体で行い、教職員の負担が少なかった。まずは行政が線引きをする。

教員B 地域の自主防災組織などとの連携をいかにうまく行うかが重要。学校が地域に開かれていないとそうした組織との連携がスムーズに行われず難しい。

教員C 地域と行政との繋がりの中で地域に繋がりが強い学校は間に入り繋いで行く役割を自然と担っているが、地域と行政がしっかりと連携できるような仕組みが必要。

 また、意見交換の中では、阪神・淡路大震災の経験から他の都道府県に対して、災害時の支援や防災教育の働きかけをしているが、受け入れに積極的ではない地域もあるとの指摘もあり、県を超えて共有されてない現状が訴えられました。兵庫県では「明日に生きる」という防災教育の副読本を小中高のそれぞれのバージョンを作成しており、こうしたものも共有していきたいとの話がありました。

 最後に、枝野代表はさまざまな話を聞き、党災害対策局(岡島一正局長)との意見交換の場を設けることを約束しました。

AA7_0475_re_rsz.jpg
阪神・淡路大震災25年追悼式典の様子
IWA_6017_rsz.JPG
阪神・淡路大震災25年追悼式典で献花をする枝野代表
20200117_153534_01_rsz.JPG
人と防災未来センターを視察する枝野代表
20200117_172433_01_re_rsz.JPG
児童・生徒、教職員追悼の夕べで献花をする枝野代表
20200117_174229_rsz.JPG
児童・生徒、教職員追悼の夕べでは追悼の歌が歌われた