枝野幸男代表は13日石川県入りし、金沢市議会議員候補予定者のきなりきよえ(喜成清恵)さんとともに金沢市内で街頭演説し、立憲民主党が掲げる理念、政策に対し理解と支援を求めました。

 金沢市内での街頭演説で枝野代表は、結党から1年半、石川県ではまだ地方組織もないなかで、今回きなりさんが「ボトムアップの政治」「草の根民主主義」を掲げて立憲民主党から市政にチャレンジすることになったと紹介。「私たちが目指す『多様性を認め合う、困ったときに寄り添い、お互いさまに支え合う社会』を体現してくれるのが、きなりきよえさんだ。きなりさんに先頭に立ってもらい、金沢で、石川県で今までの政治とは違う旗をしっかりと掲げていきたい」と訴えました。

 その上で、枝野代表は、「まもなく新しい元号、『令和』の時代になる。残念ながら平成の最後の時代は『今だけ、金だけ、自分だけ』という風潮が強まってきたように思う。お互いさまに支え合うことで自分にもそれが返ってくるというのが本来の社会の姿だったということを、政治がしっかりと道筋を作っていかなければならない」と表明。「いまの急激な少子高齢社会では、その人口の多くを占める高齢者が医療や介護といった将来への不安を小さくすることが社会全体の活力を増やすことにつながる」「子どもを産み育てたいと思いながらあきらめている、若い世代の皆さんが多く希望を叶える努力を怠っておきながら、産めよ、増やせよと圧力をかけるのはまったく間違っている」などと指摘し、「社会に活力を生むために必要なのは、老後や子育ての安心を高めること、厳しい状況にあるとき、困っているときに寄り添い、社会全体で支え合う仕組みを取り戻していくことではないか。こうした社会を作るために進んでいく」と説きました。

 枝野代表は「国の政治もまっとうにしていかなければいけないが、皆さんにとっては国の政治より身近な金沢市政がより大きな意味をもっている」と続け、今回の金沢市議選の意義を強調。「医療も介護も子育ても教育も大半を担っているのは市政だ。地域の事情や暮らしの声に合わせ、住民の皆さんの目線で市議会が仕事を進めていかない限りは老後の安心も子育ての安心も作れない。一番身近な政治だからこそ、立憲民主党が目指す、草の根の民主主義の政治、ボトムアップの政治を進めていくためにぜひ力を貸してほしい。金沢から、きなりさんと一緒に新しい政治の第一歩を」と呼びかけました。

 石川県初の立憲民主党公認決定者となった金沢市議候補予定者のきなりさんは、2016年にNPO法人「ささえる絆ネットワーク北陸理事」に就任。こども食堂「かなざわっ子nikoniko倶楽部」を担当し、金沢はもとより石川県内でこども食堂を増やすために邁進中です。

 かっぽう着姿でマイクを握ったきなりさんは、「女として生まれて48年、女であるがゆえに受けてきた不自由さ、シングルマザーで孤独感、経済的なつらさを経験してきた。女であるがゆえに強いられてきた『女の子らしく』『女性らしく』ということに窮屈に感じてきた。一方、男性にも『男らしく』と言われて生きづらさを感じている人はいっぱいいる。トランスジェンダーで苦しんでいる人もいっぱいいる」と切り出し、多様な人たちがそれぞれの思いで作り上げる社会を目指す立憲民主党から挑戦することを決意したと表明。こども食堂を運営するなかで、子どもから大人まで多くの人の身の上話、怒りを聞き、貧困や困窮、孤独、生きづらさなどを抱えていると痛感し、「経済的な貧困だけではない、絆の貧困が見えてきた」と話しました。

 あるお母さんは「なんで制服が高いの? 制服のデザインがころころ変わってお下がりが使えない」、双子や三つ子を育てるお母さんたちからは「一時保育に預けなくても双子だからと保育所が受け入れてくれない。保育所がそもそも足りない。自分たちに向けたサービスになっていない」という声を聞いたと紹介。「立憲民主党は草の根民主主義を目指している政党。こんな不満や気持ちに耳を傾け、これを活かした政策を作っていきたい」と力を込めました。

 2018年度診療報酬改定で新設された、妊婦が、歯科医を除く医療機関を受診した際に窓口で支払う医療費の自己負担分に上乗せされる「妊婦加算」(2019年1月1日から当面の間凍結)にも言及し、「少子化対策の逆を行くもの」だと厳しく批判。しっかりとした議論がないままにこうした制度が導入される背景にも男性中心のいまの政治の問題があるとして、女性議員を増やし、政治に女性の視点を組み込むことで男女を問わずすべての人が生きやすい社会をつくっていきたいと訴えました。