政治家と市民が対等につながり、ともに話し合い、行動を起こすプラットフォームとしてスタートした「立憲パートナーズ」。政党の応援団としての「党員」や「サポーター」とちがい、主体的に社会と向き合うパートナーズ。その一人ひとりが次の一歩を踏み出すための場として、「パートナーズひろば」というイベントが企画された。2018年11月10日に行われた、その第1回の模様をリポートする。

これまで立憲パートナーズでは、政治家との対話をさまざまな地域で、さまざまな形で行ってきた。対話を続けていく中でパートナーズから出てきた声は、「そろそろ次のステップに行きたい」という声。市民の意見を届けるだけでなく、具体的に政治を通して何ができるのかを考える場をつくりたい。そんな思いでパートナーズの有志が実行委員会となってはじめたのが、この「パートナーズひろば」なのだ。

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「ひろば」は、2回にわけての開催となっている。11月10日に行われた第1回は「つながる」というテーマのもとに、STEP1「自分の“やりたい”を言葉にする」、STEP2「アイデアでつながる」を。そして12月9日に行われる第2回では「プロジェクトがうまれる」というテーマのもとに、STEP3「チームづくり」、STEP4「プロジェクトの具体化」をめざすというプログラム内容となっている。

プログラムは、ファシリテーターを交えたワークショップ形式で行われる。他者と話し、言語化することで、自分でも気づいていないような本音や、プロジェクトを推進していく原動力となる深い動機を掘り起こすことができるのだ。

ファシリテーターからはまず、参加者の役割は「主役」であること、そして「自分も他者も尊重する」というこのプログラムの原則が説明された。日常、私たちは他者の気持ちを大切にすることが求められることが多いが、この場では他者と同様、自らの気持ちを素直に見つめ、表現することが大切になる。

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ワークショップは、近くの人数人でグループを組み、簡単な自己紹介と、今感じていること、気になっていることの共有からスタート。そのあとは参加者で二重の輪をつくり、内側の人と外側の人で話し、聞き合うという対話に。「自分が本当にやりたいことは」「何のためにここに来たのか」「実現したい未来は」といった問いを鏡のようになった相手に話すことで、より深く自分を見つめる時間となった。イベントが始まったときにはやや固い雰囲気で静かだった会場は、この段階になると、熱く、盛り上がるようになっていったのが印象的だった。

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自らの気持ちと考えを深掘りしたあとは、いよいよそれぞれがやりたいアクションを出し合いチームをつくり、話し合う時間に。参加者一人ひとりが手の届く範囲でやりたいことを考え、一枚の紙にテーマとして書き出すのだ。ここではなんと27人がテーマを提案。それぞれの思いとともに、簡単なプレゼンテーションを行った。

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似ていたり、一緒にすると面白くなりそうだったりするテーマを結合した結果、以下の10のテーマに絞られた。

【街の基地・居場所づくり】
多様な人びとが出入りし、新しい取り組みが生まれる場づくり。たとえば、地域の課題を考えるスタディツアーや勉強会、子どもと政治家が触れ合う場など。

【政治の敷居を下げる】
党派にとらわれず、さまざまな主張を持つ人が気軽に集まれるイベント。パートナーズの横のつながりが生まれる継続的なイベントなど。

【選挙・税金・関心の向上】
「選挙をあたりまえに」「政治をあたりまえに」「税金のチェック」「主権者教育」「候補者との触れ合い」など、政治への関心を高める方法を考える。

【政治×ショートムービー】
政治に関心がない若者の政治参加を促すために、短くて面白い映像を制作する。「これって政治がテーマだったんだ」というくらいの映像で、間口を広げる。

【障がい者への差別問題を考える】
障がいのある人もない人も尊厳をもって生きられる社会をつくるにはどうしたらいいか。障がいを持っている子どもの親に困ったことを聞く活動など。

【ITボランティアのやり方探し】
ITスキルを持つパートナーズにできることを考える。パートナーズ同士がつながれるプラットフォームや、ニーズの見える化、地域事例がわかる仕組みなど。

【確度の高い情報を選択するリテラシーの向上】
民主主義の根幹をなす正しい情報を得るために。フェイクニュースがあふれる中、受け手の側が正しい情報を得るためにどのようなトレーニングができるか。

【セカンドキャリア支援】
履歴書に記入しづらい職歴を持つ人が、次の一歩を踏み出せるようなセーフティネット、キャリア支援のあり方について。

【憲法9条カフェ】
結論ありきで議論することがタブーとなっている印象がある憲法9条について、安心して気軽に忌憚なく話せる場所や機運をどうやってつくっていけるか。

【子宮頸がん検診率の飛躍的向上】
定期的に受けていると、がんになる前の段階で発見されることが多い子宮頸がん。子宮頸がんを減らすために、予防として検診率を飛躍的に向上させるには。

この10のテーマの中から、参加者それぞれ関心あるテーマに別れ、対話が行われた。模造紙を真ん中に、ポストイットを並べる対話は大いに盛り上がり、予定されていた時間を超えても続けられた。

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長丁場となったにもかかわらず、いきいきとした空気が満ちたまま、第1回のひろばは閉会へ。次への期待が高まる熱量が会場にあふれていた。ここで出たテーマは第2回に再検討し、残ったアイデアを具体化させていく流れになる。

ここで、参加者からの感想をいくつか紹介したい。

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「立憲民主党ができてから、こういう場がほしいと思っていました。個人で開くオフ会などはありましたが、負担が大きいわりにはできることは小さいんですよね。すごく楽しかったです。活動のお手伝いもしたいですね」

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「たくさんの人と話をして、政治の奥深さがわかりました。もっといろんなことを知りたいと思うきっかけになりました」

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「はじまる前に想像していたのを超えるつながりができてワクワクしました。固い話もゆるい話もできる場というのがいいですね。これからも楽しみです」

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「現実的に語る人もいれば、理想論を語る人もいたりして面白かったです。政治というと固い話になりがちですが、身近なところから話ができたりしたのはとても楽しいと思いました」

最後に、ひろばに参加していた立憲民主党の政治家にも感想を聞いた。

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川野たかあき(杉並区議)
「思いの外、自分にとって勉強になりました。議員とパートナーズや市民は乖離しがちなので、何とかできないかと思っていたので。議員と市民が乖離してしまうのは、お互い人間同士の付き合いをしていないからなんですよね。同じ時を過ごすという人間同士の付き合いができる場として、すごく可能性を感じます。この延長で、運動会なんかができるといいですよね(笑)」

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松尾あきひろ(立憲民主党東京第2区総支部長)
「楽しかったです。みなさんが主体的に取り組んでくれるのがうれしい。いままで対話をすることはあったのですが、そこから先の一歩を踏み出す動きというのはなかったですからね。テーマがリアルなものから抽象的なものまで幅広かったのも興味深いです。ここから、どういう具体的なアクションやプランが生まれるのか楽しみですね」

「パートナーズひろば」の第2回は、12月9日の開催。この日生まれたつながりやプロジェクトの芽が、どのような形で具体化されていくのか期待が高まる。